<ぶらり青森>
3年ぶりの青森です!
シャガールのシャガール 「アレコ」 全4作品を求めて青森美術館へGO!
<シャガール 「アレコ」 全4作品>
「アレコ」 は、1942年にレオニード・マシーンが
バレエ・シアター(現アメリカン・バレエ・シアター)のために振付けた作品。
バレエ 「アレコ」 は、ロシアの文豪プーシキンの叙事詩が原作で
貴族の青年と少数民族=ロマの娘の間の恋と悲劇を描いた作品です。
美術はマルク・シャガールが担当し、4幕からなる作品に合わせ、
4枚の巨大な舞台背景画 (縦約9m×横約15m) を制作しました。
青森県立美術館は、第1幕、第2幕、第4幕の3点の背景画を収蔵しており、
2006年の開館当初から同館の象徴のひとつとして展示してきました。
残る第3幕もアメリカのフィラデルフィア美術館より借用し
その借用期間が2027年3月末まで延長されることが決定しました。
現在は、全4作品を館内にある 「アレコホール」 で観ることができます。


※2021年4月と今回で2回目の訪問ですが、やはり凄い!
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第1幕:月光のアレコとゼンフィラ |
「ジプシー」 が流浪の生活をおくる大平原の様子
夜空には満月がこうこうと輝き
湖はその光を映している。
大地には「ジプシー」のテントが点在。
右側には恋の渦中にある
アレコとゼンフィラが寄り添って
宙に浮かんでいます。
二人の姿を一つの閉じたシルエットの中に
一体化して描くことで
その愛による結びつきを示しています。 |

第2幕:カーニヴァル |
大道芸を披露しながら
村々を渡り歩く「ジプシー」の
陽気な暮らしぶりが演じられる第2幕。
祝祭的な雰囲気に包まれた
この場面を代表するのが
右側に描かれたバイオリンを持つ熊です。
楽器を奏でる擬人化された動物の姿は
ジャガールの絵の中にしばしば登場します。 |

第3幕:ある夏の午後の麦畑 |
この背景画に描かれるのは、
真っ赤に燃える二つの太陽に照らされた
黄金の麦畑。
実り豊かな麦畑を背景にした舞台では、
農村の青年や娘たちによる
官能的なダンスが繰り広げられます。
太陽とは対照的に冷え冷えとした
青色で描かれた小舟の上で
孤独に櫂をこぐ人は恋人を奪われ
一人残されるアレコの姿かもしれません。 |

第4幕:サンクトペテルブルクの幻想 |
「アレコ」 最終の章。
ゼンフィラを失い嫉妬に燃える
アレコを狂気が襲います。
真っ赤に染まったサンクトペテルブルクの街並み。
「青銅の騎士」像のシルエットが
闇夜に浮かんでいます。
荷車をひく白い馬が
宙に浮かぶシャンデリアをめがけて
夜空を駆け上がります。
左下には悲劇的な結末を暗示する
墓地/教会/キリストが描かれています。 |